初期研修プログラム

研修プログラム名 「鹿児島生協病院初期臨床研修プログラム」

当院は2003年に鹿児島県で初の臨床研修病院となり、2003年から2009年3月までに合計21名の研修医が当院の臨床研修を修了しました。2009年度現在も8名の研修医を受け入れています。
「鹿児島生協病院初期臨床研修プログラム」病院群の管理型臨床研修病院であり、5つの協力型臨床研修病院、8つの研修協力施設からなります。
また2009年度より、2つの管理型臨床研修病院である宮崎生協病院(宮崎県)と上戸町病院(長崎県)の協力型臨床研修病院となります。

 

初期臨床研修医の募集要項を読む(PDF:1.3MB)

初期臨床研修プログラム(23年度版)を読む(PDF:909KB)

 

募集要項

研修目標(基本目標、基本的方針)

基本理念・目標

私達の病院は「地理的な離島はあっても、人の命に離島があってはならない」という合言葉のもと、これまで多くの医師の初期研修に関わり、それらの医師を離島診療所や各地域の関連病院に送り出してきました。
また、生活協同組合立という性格上、医療生協の組合員の医療・福祉・介護の要求に応えつつ日常診療に携わり、医療を受ける主体者である患者様、その家族、地域住民の方々の声を大切に、親切で良い医療を目指して医療活動を行ってきました。
このような背景のもと、この研修プログラムは、厚生労働省の臨床研修目標を達成し、真に地域に求められる医師を養成することを目的としています。
内科医を指向する医師は、離島診療所の医療活動を独力で担えるような力量を持つこと、内科以外の科を指向する医師は、各地域の一次医療機関(病院)でのプライマリケア診療を担える力量を獲得することを目的とします。

基本的方針

当プログラムでは、地域のプライマリーヘルスケアを担うに足る医師としての基本的な能力を形作るものとして、最終的に以下の3つの点の獲得を目指します。

  • 主治医としての総合的診療能力の獲得
  1. 患者を全人的に理解し信頼関係を築く
  2. 総合性を重視した基本的な医学知識・技能の習得
  3. 一人一人の患者の問題解決を指向する視点)
  • 医療チームのリーダーとしての力量獲得
  • 医師の社会的役割を自覚する視点の獲得

以上の内容を視野に入れ、専門科にこだわらない基礎的かつ総合的な力量を獲得し、その後の各科専門の研修に入った場合にも、すべての症候や疾患、または患者を取り巻く諸問題に対して適切な対応ができることを目標とします。

研修計画(教育課程、研修方式、研修期間割、研修医の配置等)

研修施設

研修は、管理型病院の総合病院鹿児島生協病院、協力型病院の財団法人慈愛会谷山病院、財団法人慈愛会奄美病院、国分生協病院、その他8つの協力施設の研修病院群で行います。

精神科の研修 谷山病院、奄美病院、菊陽病院(協力病院)
小児科の研修 国分生協病院(協力病院)
産婦人科の研修 総合病院鹿児島生協病院、医療法人愛育会 愛育病院(研修協力施設)
地域保健・医療の研修 くすみず病院(協力病院)、谷山生協クリニック、鴨池生協クリニック、奄美中央病院、徳之島診療所、南大島診療所、介護老人保健施設せとうち、特別養護老人ホームにじの郷たにやま(協力施設)、その他協力施設である離島の病院、診療所、老健施設、及び特老施設など

研修カリキュラムの概要、研修期間

研修方式は2年間のスーパーローテート研修でたすきがけ方式で行います。
入職後、2ヶ月の医師導入期研修を経て、各科ローテート研修を開始します。
ローテート研修と併行して、救急外来、当直、在宅などの課題別研修を進めます。

研修カリキュラムの概要、研修期間

1年目前半
基礎的な臨床能力の獲得を目標とします。
病棟主治医となり、一般的な主治医能力の獲得。
general な疾患を網羅し、臨床に即し、実技も交えた講義(50 講座)。
1年目後半
一般外来診療能力の獲得を目標とします。
小児科導入期研修(小児科診療の基本を学ぶ)。
当直見学、副当直研修を経て、深夜当直研修。(指導医と共に当直業務を行う)
2年目
様々な科の選択で、幅広い知識を身につける。また、往診や離島診療所・病院での医療も経験し、臨床医としての基礎を身につけることを目標とします。
奄美中央病院や4〜5年目の青年医師が担う有床離島診療所での研修。
小児科・外科・整形外科・画像診断などの多種多様な研修。
往診・在宅医療研修。
一般外来研修。
その他2年間を通じて
学術活動(学会発表)、CPC なども、指導医や専門医による指導の下、積極的に実践しています。

  • 最初の2ヶ月は、医師導入期研修を行います。小児科の導入期研修は国分生協病院でも行います。
  • 内科研修は内科フロア1とフロア2の2つに分け、それぞれのフロアーに特徴的な疾患を中心に研修をすすめます。
  • 内科フロア研修における各フロアーのおよその管轄分野は次の通りです。
4階フロア 呼吸器、消化器、アレルギー
3階フロア 循環器、代謝、腎臓、神経内科
  • 地域保健・医療研修は、市中の特別養護老人ホーム、診療所、離島の病院、診療所、老健施設などから選んで行います。2ヶ月間の研修内容については各研修医と相談で決めます。
  • 選択研修は、必須科である内科、外科、小児科、麻酔科、産婦人科、地域保健・医療の追加研修として、または整形外科、眼科、泌尿器科の研修が選択できます。

ローテートの基本的考え方

基本となるスケジュール

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
1年目 内科
救急部門
産科 精神科

4 5 6 7 8 9 10
11
12 1 2 3
2年目 地域医療 選択

選択期間を利用したスーパーローテート研修の推奨例

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
1年目 内科
救急部門
外科

4 5 6 7 8 9 10
11
12 1 2 3
2年目 外科 地域医療 産科 精神科 小児科 整形 内科

研修の特徴

プライマリーケアの推進

  • 当院は新興住宅地域の中にあり、その周辺には農村地帯が広がっている。近隣に当院以外に大きな病院がなく、二次医療だけでなく、一次救急医療も積極的に担ってきている。また、生活協同組合立の病院であるため、組合員からは圧倒的に通常疾患と救急への対応を求める声が多い。このため、できるだけ受診しやすい外来体制をとっている。午前8時30分から途中の休憩をはさみ、午後5時まで通常の診療を行い、その後は救急に備えて当直体制を整えている。
  • 午後7時以降、翌日午前8時30分までに受診する時間外の救急患者は1日平均47名以上である。小児科、外科、整形外科、内科の患者が多く、眼科、耳鼻咽喉科の救急患者も受診するなど疾患としては多彩である。日曜日や祝日の日直帯も同様である。当然のことであるが、救急車も積極的に受け入れている。
  • 当院では救急医療を重点診療領域、そして研修医の重点教育分野と考え対応している。初期研修の一環としてプライマリーケアに求められる疾患の病因・病態を学ぶと同時に必要な手技に関しても専門医やスタッフ医の指導のもとに、月4〜6回の当直勤務を通して、学識・技術を習得することができる。

地域医療、福祉関係機関との連携

地域の多数の診療所との連携は積極的に行っている。専門診療科や二次救急患者の受け入れ、CT、MRI等の検査受け入れ、当院から皮膚科、放射線科、精神科などの専門開業医への紹介は日常的に行っている。
また、近隣地域には特別養護老人ホーム3ヶ所、老人保健施設3ヶ所があり、それらの入所者から発生する急性増悪、重症患者の受け入れや当院の入院・外来 患者の福祉施設への紹介など、さらにデイサービスや訪問看護のための主治医の診断書作成などは全医師に奨励している。 
地域の医療、福祉施設との連携、協力の現状を見、経験することは医療、福祉、介護の全体像とその中での医療、病院、そして医師の役割を考えるきっかけとなり、初期研修上非常に有意義である。

病院群における病院相互の診療上の機能の連携方法

  • 研修医は2年目に上記の従病院、協力施設で研修を行う。
  • 当院の研修医は入院・外来患者について上記の従病院・協力施設への紹介、コンサルタント依頼を強め、知識・技術の習得に努める・必要に応じて患者に同行し、上記病院・協力施設にて実地指導を受ける。
  • 当院の研修医は精神科については必要に応じて病院で定期的に開催される専門科のカンファレンスに参加し、研修する。
  • 上記病院・協力施設より講師を招き、医療講演会(医局講演会)、学習会(ケースカンファレンス)を定期的に開催する。
  • 当院と上記病院・協力施設との間で研修管理委員会を設置し、研修目標、研修状況、達成度などの評価指導を行う。年に数回定期的に開催する。

その他

地域医療との関わり

  • 鹿児島市南部の旧谷山市(人口約16万人、6万世帯)、周辺郡部(日置郡、川辺郡、加世田市、揖宿郡)で唯一の総合病院として、救急重症患者の受け入れ、開業医、近隣医療機関との診療連携を行っている。年間の紹介患者は2,508人(平成15年度)であり、また救急車受け入れ件数は2,052件(同)で、鹿児島市内の年間救急出動件数19,161件の1割以上、市南部の件数の約4分の1を占めている。
  • 各科の責任者は医師会に加入し、近隣医療機関との連携に努めている。月1回のCPCは260回を数え、開業医の参加もある。また当院循環器医師は専門分野研修を他の医療機関の協力で行っている。
  • HIV感染者の医療促進のため厚生労働省、鹿児島県が推進するネットワークに協力病院として参加している。
  • 鹿児島大学第一内科が主宰する心臓病の救急患者を受け入れる「CCUネットワーク」に参加している。
  • 各診療科とも鹿児島市内や県内の医療機関でつくる各種の研究会に参加している。
  • 産業医活動に近年力を注いでおり、現在11社、32事業所との契約を行なっている。また地域保健分野では、健診活動も活発であり、事業所健診、政府管掌保険指定の健診等、年間7,000件以上を受け持っている。
  • 近隣の小中学校や保育園などの嘱託医、地域の介護老人福祉施設の嘱託医などを担当しており、市保健センターなどが主催する住民講座での講師を務めている。
  • 新GCPに基づく「治験審査委員会」を発足させ、外部の第三者(鹿児島大学教育学部教授)に参加してもらい、治験業務に取り組んでいる。研修医にとって薬剤の評価方法、インフォームドコンセント、患者の自己決定権などの理解に役立っている。
  • 倫理委員会を平成14年度に正式に発足し、地域住民や鹿児島大学医学部名誉教授、同法文学部助教授などの第三者も委員に招き、治験審査委員会同様、研修の場としても意義のある活動となっている。
  • 在宅で6例の筋萎縮性側策硬化症患者の人工呼吸器管理を行っており、医学生を中心としたHMVボランティアサークルの活動も行われており、難病の在宅医療に貢献している。
  • 総合病院鹿児島生協病院は鹿児島医療生活協同組合の3病院・1有床診療所・6無床診療所(うち歯科1)、6訪問看護ステーション、2ヘルパーステーションの中心的な病院として位置付けられている。
  • 平成14年10月に、総合病院鹿児島生協病院の近隣に外来診療所「谷山生協クリニック」を開設し、外来機能を一部分化した。これにより、診療所での慢性疾患医療の充実が一層進展し、研修医にとっても生活習慣病などへのアプローチの仕方がより明確になった。
    また、電子カルテ・オーダリングシステムを導入している。

鹿児島大学医学部(附属病院)との連携について

  • 県内では唯一の大学医学部であり、医師の研修・派遣や研修生受け入れ、手術支援、定期的なカンファレンス開催などで協力をいただいている。
  • それぞれの科、教室と密接に連絡をとりつつ医療の質の向上をはかるとともに、臨床病院の特色を発揮できるように常に連携に務めている。
    第一内科、第二内科、第三内科、放射線部、耳鼻咽喉科、小児科、病理学第二教室、第一外科、第二外科など
  • 病理は、鹿児島大学の名誉教授を顧問に、月1回のCPCを定期開催している。
  • これまでも医学生の自主的な研修を夏期、冬期、春期に受け入れており、また画像診断セミナーなどの企画も好評である。
  • 平成14年度からは、鹿児島大学医学部5年生の小児科ポリクリ実習を受け入れている。
  • 平成15年度から鹿児島大学医学部6年生の臨床学外実習を協力医療機関として受け入れている。平成16年度は県外大学からも受け入れを行っている。
    内科、外科、整形外科、小児科、麻酔科など

募集要項

 

このページのTOPへ