レインボーねっと 第3号 2005年5月

副院長のごあいさつ

副院長・診療部長
北島 義久

新たな年度を迎え、あらためて地域の医療・介護・福祉施設の皆様には、昨年度の地域医療連携室立ち上げ後、更なるご理解とそしてご配慮をいただき感謝申し上げます。インフルエンザの流行ともあいまって、救急車の搬入台数もまた鹿児島医療生協法人内だけでなく法人外から紹介いただいた紹介患者様の件数も毎月記録を更新する状況でした(4月に入って落ち着きつつありますが)。
今年に入ってから救急疾患で件数的に多かった傷病は、やはりインフルエンザ流行に伴い高齢者の呼吸器疾患、そして交通外傷でした。平素と違って目立ったことは、心臓・大血管系の疾患が多かったことと、胆道系疾患がやや多かったかなとの印象を持った点でした。特に3月は急性心筋梗塞、不安定狭心症で心臓カテーテル検査・治療を行った患者様が例年の数倍、また胸腹部大動脈瘤・解離でCPA状態で搬入されたり、緊急手術(当院、紹介)になったりのケースを多く経験しました。胆道系では、総胆管結石や腫瘍のため時に緊急に処置を要したケースも多くありました。
緊急搬入件数が3月には1日12件と過去最高となりました。救急での入院となる率が約3割で、また入院紹介は積極的に受け入れる姿勢で臨んでいますので、226床での病床運用も時に困難を極めることもあり、折角のご紹介もお断りをしたケースもあったのではと憂慮しています。どちらの医療・介護施設も患者様の病状や生活背景から転院、在宅への移行が困難で、当院と同様病床管理に四苦八苦されていることと思います。この点は今後の大きな課題であり、地域の中で医療・介護・福祉の密接な関係を構築していく以外にはないと思われます。一方で政治的な働きかけも必要だと思われます。
昨年10月地域連携室を立ち上げ後、当院の医師や事務担当者がお伺いした折、診療などでお忙しいにのにもかかわらず、貴重なご意見、ご助言をありがとうございました。“24時間いつでも”、救急医療の充実、地域に信頼される医療をスローガンに、地域の医療・介護・福祉機関の方々に安心して紹介いただける病院として努力していきたいと思います。
また4月から施行された個人情報保護法、患者様の人権の尊重への更なる配慮など、一医療機関では達成困難な課題であり、その点でも日常的なそしてなにより有効な連携が必要だと思います。今後とも当院へのご理解をいただき、地域の一員として暖かく接していただくと同時に、厳しいご意見もいただきたいと職員一同考えています。
最後に申し遅れましたが、私は鹿児島生協病院の診療部長として、診療全体の責任者となっております。病院に対するご意見、ご要望などございましたらご遠慮なくお寄せください。また、診療分野は内科の消化器を担当しております。今後ともよろしくお願いいたします。

救急部

救急外来看護師長
園山 双葉

救急部をリニューアルし、稼動を始めてから5月で1年になります。2004年度の救急搬入数は2398件、月平均で200件でした。近隣の医療機関や施設からのご紹介の患者様も増加傾向にあります。また、臨床研修病院として、様々な職種の研修受入れをおこなっておりますが、2月は消防学校救急科から20名の学生実習を受け入れました。今後は救急隊や、ご紹介をいただいた施設との医療連携を進めるためにケースカンファレンスなどの企画を検討したいと考えております。

診療科レポート② 眼科

当科は、鹿児島生協病院の前身である「鹿児島市民病院」時代の1984年4月に開設しました。開設当初からのコンセプトとして、

①特殊な疾患を除いて自院で検査・診断・治療が完結できる。
②患者さんの訴えをよく聞いたうえで充分な説明をする。
③総合病院の眼科として糖尿病・高血圧などの慢性疾患管理の一役を担うとともに、全身リスクのある患者様に対しても可能な限り白内障手術を行う。

を掲げてきました。現在は、中村と福宿が常勤、樺山が非常勤として3名の医師で診療にあたっています。
疾患の傾向としては、近視などの屈折異常、結膜炎などの感染症、アレルギー、白内障、緑内障など一般的眼科疾患もありますが、総合病院であるために内科、小児科など他科からの紹介が多いのが特徴で、糖尿病をはじめとする全身疾患の眼合併症チェック、様々な治療薬の眼科的副作用チェック(抗結核剤による薬物性視神経症、ステロイド剤による白内障や緑内障、C型肝炎治療でのインターフェロン網膜症)を行っています。
手術は、白内障をメインに眼瞼疾患、翼状片、斜視などの手術を行い、白内障手術は在宅人工呼吸器療法や透析中の患者さんでも内科や麻酔科のバックアップを得て積極的に行っています。その他、糖尿病網膜症や緑内障に対するレーザー手術、乳児の先天性鼻涙管閉塞開放術(ブジー)も行っています。
また、人間ドックや基本健康審査の眼底カメラ読影を多数行っています。当院や鹿児島医療生協関連施設のみならず、他施設からの依頼も承っています。患者様の希望があれば撮影したその場でディスプレイを用いて所見を説明しておりますので、糖尿病網膜症などでは治療の動機付けになり有用です。
今後も地域の人々や医療機関の皆様から信頼されるような眼科を目指したいと思います。

中村 啓子 福宿 宏英 樺山 八千代

※当院眼科診療については「眼科のページ」をご覧ください。
編集後記
昨年10月に地域連携室をスタートさせてから半年が過ぎました。この間100を超える地域の医療機関や介護施設の皆様を訪問させていただき、様々な情報や貴重なご意見をいただいてまいりました。おかげさまでこの半年間で少しずつ初診紹介患者数も増加してきました。
今後も紹介患者様窓口として、スムーズな対応とご報告、診療情報提供などの充実を図ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。